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執筆者の写真院長

消化管内異物の連発

他院において嘔吐の治療を受けるも改善しないとの事で来院されました。

お話を聞くと、毛球症のような感じがするので、その対応をしてみますが、やはり改善はみられないので、バリウム造影を実施することに。

この状態からバリウムが動きません。これは何かが詰まっていてバリウムの流れを邪魔していると判断して、開腹手術を提案し、承諾頂きました。

開腹してみると、腸の一部がやや赤黒く変色して、腸の状態が悪いことがわかりました。

慎重に触診しながら確認すると、回盲結腸部の結腸側に、硬い物が触れます。これが閉塞物だと判断。切開し、取り出しました。


便のようにも見えますが、毛ですね。毛が固まりカチンカチンになったものが、2つ摘出できました。丁寧に切開部を縫合し、温生食でお腹の中を洗浄してあげると、変色しいた腸も正常な色に戻ってきました。


この猫ちゃん、とても神経質で入院中は、ずっと涎を流していました。なかなか食餌もとってくれないので、暫定的に家に帰し、通院の治療に切り替えたら、涎も止まり食欲も回復。

猫の入院は、難しい。


多頭飼育の方、よく体を舐め毛繕いをする猫ちゃんでよく吐く子で毛球症の診断をされた方、ご注意ください。たかが毛玉、されど毛玉です。

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