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執筆者の写真院長

避妊手術について

今月、子宮蓄膿症や乳腺腫瘍の手術などがありました。ということで、その関係で避妊手術について、少し説明したいと思います。


まずは、避妊手術のメリットデメリットです。

★メリット

・発情がなくなり、出血もなく、お部屋を汚さない。

・猫では発情期の声で近隣に迷惑をかけなくなる。

・子宮蓄膿症や乳腺腫瘍などの女性ホルモンの関与する疾患の抑制。

★デメリット

・太りやすくなる。


避妊手術の時期ですが、私は最初の発情が来る前に、手術をお奨めします。

その理由としては、最初の発情が来る前に手術をすれば、乳腺腫瘍の発生率が限りなくゼロに抑えられるということです。よく一度発情を経験させてから、手術をした方が良いと聞いたという飼主さんがいらっしゃいますが、私は発情前をお奨めしています。


デメリットのところに書きませんでしたが、早期の避妊手術で、避妊後の失禁という報告があると聞きます。大型犬に多く見られるとのことです。


しかし、勤務医時代から今まで多くの避妊手術を経験してきましたが、そのような失禁事例はおそらく1頭だけしか記憶にありません。

では、避妊手術をせずに、乳腺腫瘍の手術をしたワンちゃんは、星の数ほどとは言いませんが、とても多くの事例があります。

猫では、乳腺腫瘍は、ほぼ100%悪性(癌)と言っても良いですから、手術をしても転移していて根治は難しいこともあります。(犬では、50%悪性、50%良性と言われています。)


ということから、当院では最初の発情前、約生後5ヶ月位での避妊手術を奨めています。


手術をしてしまうと、当然ですがこの子の子供が欲しいと後に思っても、もう産ませることは出来ません。

私は、我が家の愛犬とは出来るだけ長く一緒に暮らしたい、出来るだけ病気は防ぎたいということで、生後5ヶ月での避妊手術を実施しました。


あくまでも私はこのような理由で奨めていますが、ご自分でもよく考えて実施して下さい。

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