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執筆者の写真院長

猫の陰睾

猫の陰睾の手術を依頼されました。

8ヶ月のノルウェイジャン・フォレストキャットです。スプレーも始まったとのこと。


陰睾とは、睾丸が本来の陰嚢内に降りてこない状態の事を言います。片側の場合と両側の場合があります。そして、その位置もソ径部皮下にある場合とお腹の中にある場合があります。今回は、片側性の腹腔内陰睾でした。


麻酔後、腹部及びソ径部の毛を丁寧に刈ります。そして、触診と超音波にてソ径部皮下に睾丸が本当にないか確認します。ありませんでした。


そこで、開腹手術実施。

発見!脂肪の中に隠れてました。

指先の総鞘膜の中に未発達の睾丸があります。この膜を切開して血管と精索を糸で結び止血して睾丸を摘出します。

摘出した睾丸がこれです。

左の大きい方が正常の睾丸です。右の小さい方が腹腔内に残存していた睾丸です。


この腹腔内の睾丸は、正常な機能は無いのですが、体温で常に暖められていると、セルトリー細胞腫と言われる悪性腫瘍いわゆる癌に変化することもあります。


陰睾は、然るべき時期での手術をお奨めします。

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